横山ランドセルの進化を詳しく
横山鞄オリジナルランドセルの始まりは30年以上前
昭和時代のころ横山鞄のオリジナルランドセルの開発が始まりました。 その頃のランドセルと言えば子供がちょっと乱暴に扱えばすぐキズ・シワだらけ、気がつけば大マチが型崩れをおこし潰れて、ランドセルがペッタンコ状態になるのが普通でした。6年生になるころには、表面がボロボロに剥離して縫い糸も切れ切れ、ベルトも切れかけて、かろうじて使用できる程度でした。そんな時代に横山オリジナルランドセルの開発はスタートしました。その時にも使ってみたい材料や採用したい部品などはいろいろありました。でも6年使った結果がわからない。特に安全フックなどに使われている樹脂素材の耐久性が未知数でした。今では当たり前に使われていますが当時は「プラスチック」だから簡単に壊れるとお客様の評価は散々でした。それでも、安全フックの効用を説明して横山を信じていただきました。新しい材料や部品などは試用実験しても、やっぱり6年間ご使用いただきご満足いただけることでようやく確信がもてるのですが、とにかく6年間も待っていられませんでした。
オリジナルランドセルと他社との違い
横山鞄を代表するオリジナルランドセルと言うからには他社との明確な違いがなければなりません。たとえば既成のランドセルに会社のマークを入れるだけでもオリジナルランドセルは出来上がります。でもそこにあるのは会社の自己主張だけで、理念も理想もありません。横山ランドセルにはいまだ商標マークがはいっていませんが、造りの遍歴と部品の仕様をみればそれが何年前の横山オリジナルランドセルなのかわかります。サイズだけでも、B5サイズ、B5プラスサイズ、A4サイズ、A4フラットサイズと4回、全体の仕様変更は5回ましてや部品の形状や材質までもが幾度となく更新を繰り返されて現在に至っています。でも横山ランドセルは一貫したポリシーのもと製造されていますので、それがたとえ30年前のランドセルだとしても、現在とまったく仕様が異なっていても、横山オリジナルランドセルだとわかります。なぜなら「軽くて丈夫で使いよい」ランドセルを造るため、さらに軽くより強くしかも使い良いランドセルにするため
ランドセルを進化させることが一貫として横山鞄の考えだからです。
ランドセルの基本は軽くて丈夫
昭和時代でも、現在でもお客様がランドセルに求める基本的なことは「軽くて丈夫」だとと思います。ランドセルは100以上のパーツから成り立ち様々な工程を経てできあがります。そこにあるのはランドセル製造の無限の組み合わせと取捨選択です。「軽くて丈夫」単純に丈夫なランドセルにしたいだけなら丈夫な部品や素材を採用すればできあがります。また軽いランドセルにしたいなら軽い材料を採用すればいいのです。もっと理想を求めるならば、採算を無視して軽くて丈夫な素材にすることもできます。でも現実的に考えるとできる範囲はそれほど大きくありません。なににこだわってランドセルを作っているか?そのこだわりをどのようにランドセルに表現しているか?ぜひ比較検討してください。
1989年 | 横山鞄オリジナルランドセルの始まり この年に娘の小学校入学を迎え、と同時に横山ランドセルの発売となりました。 素材は3種類 コードバン・ドイツ・バイエル社製のコーティング牛革・同じくコーティングでクラリーノテクラス 色 赤と黒の二色 背カン フィット系ではないスライド背カンA型 仕様 今ではなくなってしまった3段マチポケット。 規格 サイズB5サイズ。今に比べればずいぶん小さいですが、それでも牛革で1400gありました 価格 牛革で29800円位だったと思います。 |
1989年11月9日 | ベルリンの壁崩壊 東西ベルリンが遮断されてきた28年間の歴史に終止符が打たれました。 |
1995年1月17日 | 阪神・淡路大震災 近畿圏の広域に被害をもたらし日本国内のみならず世界中に衝撃を与えました。 |
2001年9月11日 | アメリカ同時多発テロ事件 ハイジャックされた航空機が使用されたテロ事件で、全世界に衝撃を与えました。 |
2007年 | ランドセルのフルモデルチェンジ ランドセルの大きさからすべてフルモデルチェンジしました。 反射式Dカン 背負いベルトの防犯ブザー用のDカンが反射式になりました。 反射式ナスカン ナスカンの表面が反射式になりました。 肩ひもにαゲル内蔵 肩ベルトに内蔵されているクッションがαゲルになりました。 軽量アルミベルトカン すこしでも軽くするためベルトのバックルの材料がアルミになりました。 カブセ縁どり カブセの縁どりにアーシックを採用しました 内張 内張の材料にポリエステル素材を採用しました。 規格サイズ 従来サイズからA4サイズにと大きくなりました。 マチの耳あて 耳あての造りを変更しました。 |
2008年 | スライドフィット背カン 従来のスライド背カンにフィットフォルダーを追加することによってスライドフィット背カンが誕生しました。 背中フィット加工 スライドフィット背カンに合わせて背中の形状もよりフィット感を重視したデザインになりました。 |
2009年 | イタリア皮革 ランドセルの牛革にイタリア製牛革を採用しました 下ベルト 背負う時の下ベルトのねじれ対策のため2重合わせにしました 前段ポケット 一般ランドセルで流行っていたラウンドFポケット採用してみましたが、翌年には元にもどしました。 |
2010年 | イタリア皮革 イタリア皮革リナルディシリーズにウェーブ加工導入 |
2011年 | 下ベルト 下ベルトの押さえを縫い糸から丈夫な鋲に変更しました 背負いベルト 背負いベルトの体に触れる面を幅広に変更 肩ひもと背中 肩ひもと背中の材料に帝人エアリーを採用 A4サイズ 量販店から突然A4フラットファイル対応サイズが発表されました |
2011年3月11日 | 東日本大震災 ご冥福をお祈り申し上げます。救援組織の方々にランドセルを寄付させていただきました。 |
2012年 | A4フラットファイルサイズ対応 ランドセルの横幅がA4フラットファイル対応サイズ23.3㎝になりました。 肩ひもと背中に、クラリーノロベニカ 肩ひもと背中の材料が帝人エアリーからクラリーノロベニカに変わりました。 ワンタッチロック採用 それまでの縦型ひねり錠から人気のワンタッチロックに変わりました |
2013年 | 前ポケットの上部にキーホルダー用Dカン 要望の多かったキーホルダー用Dカンを前段のポケット上部にとりつけました 新軽量ワンタッチロック採用 従来よりも少しですが軽量になります。 大マチの型崩れ防止フレーム 型崩れ防止フレームがより丈夫な素材に変わりました |
2014年 | (株)FILWEL社人工皮革を採用 人工皮革のラインナップに(株)FILWEL社人工皮革を加えました。 フィルウェル人工皮革ランドセルに持ち手を装備しました。 フィルウェル人工皮革ランドセルの肩ベルトをDカンからミニナスカンに変更 フィルウェル人工皮革ランドセルの内張生地を合皮タイプに変更 肩ひもと背中の材料がバイオアルファに変わりました。 |
2016年 | ランドセルのフルモデルチェンジ お客様の意見を参考にランドセル抜型から新しくし、スライドフィット背カン以外の部品や造りをすべてフルモデルチェンジしました。 人工皮革ランドセルは全てフィルウェル社の人工皮革に変更 クラリーノだった人工皮革を(株)FILWEL社の人工皮革に全面変更。 大マチ13㎝に広げる ゆとり教育がおわり教材の量が増えるため本体の内寸マチ幅を1㎝広げ13㎝改良。 肩ベルト 肩ベルトの形状をより密着性の高いS字タイプに改良。 肩ベルトの内蔵クッションを従来のスポンジから低反発素材に改良。 肩ベルトのDカンを一体型部品に改良。 新型ワンタッチロック採用 ワンタッチロックをより丈夫で軽量なタイプに改良。 背中の仕様 背中の形状を変更しより厚みをもたせました。背中生地にバイオアルファを採用。 持ち手 いろいろ意見はありましたが全ラインナップに持ち手をつけました。 安全フック 本体左右の安全フック部品を改良。 |
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。